愛犬バニラとの別れ
2021年1月18日(月)
- 1/15(金)のお昼、バニラが虹の橋を渡りました。
- 4年ほど前に診断された僧帽弁閉鎖不全症でながらく投薬延命治療を続けてきたのですが、前日から一気に体調が悪くなってしまいました。
前日は妻がお散歩に連れて行ってくれたのですが、疲れちゃったみたいで途中で一歩も動けなくなり、抱っこして連れて帰ってきました。それからはご飯も食べられなくなりました。
不安な中ひと晩すごした翌日、私はテレワークでした。そのお昼休み。
私も様子を見たかったのでお昼休みに私が一緒にお散歩に行こうと思っていたのですが、リードを付けてもいつものように行こうとしません。立ったまま動きません。うつむき加減でいつもと様子が違います。
その時点で、もう近そうだという覚悟はしました。
おうちの中に入れて酸素室に入れて様子を見たのですが、バニラが嫌っていたこんなところに入れておくのは可哀想だと思いなおし、抱っこしてリビングに移動し窓から庭を見ながら頭を撫でたりしていました。ずっと寒かったのが、この日はぽかぽか陽気で陽も差していました。バニラもまぶしそうにしながら庭を見たり、時折こちらを見たりしていました。
心臓が肥大する病気で、肺を圧迫するため座っているより立ってる方が楽なようで、そのときもバニラは後ろ足がプルプルしつつなんとか立っている状態でしたが、しばらくすると突然力が抜けて、窓枠にもたれかかる状態になってしまいました。
まもなく全身力が入らなくなり、慌てて抱っこしましたが息をするのがやっとの様子。
そこで気付きます。ずっとどんなに寒くても外に出たがったバニラさん。このまま家の中で終わるなんて可哀想です。最期は外に出してあげたい。
泣きながら急いで庭に連れて出ました。
そこで妻もやってきて、朦朧としているバニラに二人でたくさんありがとうと言いました。
もう長らく呼吸が辛くて咳をしたりゼェゼェいってる姿を見てきたので、とてもこれ以上頑張れとは言えません。
徐々に遅くなる呼吸、全身の力が抜けていく感覚。
鳴き声も出さず苦しそうな顔もせず、13:10、私の腕の中で推定13年の生涯を終えたのでした。 - 覚悟はしていましたが、こんなにあっさり逝ってしまうとは思ってもみませんでした。
- 2011年、多頭飼育崩壊現場から救出され、他の人の家に保護してもらう前の慣らしとしてうちに来たバニラさん。
すっかりメロメロになり、先方が他の犬にすると聞いた時にはうちで飼えると飛び上がって喜びました。
何も芸は出来ませんでしたが、吠えないし咬まないしとても優しいワンちゃんで、楽しくすごしました。 - 2017年、たまたま診てもらった病院で「心音に雑音が聞こえる」と突然言われました。検査の結果は僧帽弁閉鎖不全症。心臓病です。
確かにたまに咳をしたりしていましたが、そんな病気だとは思いもよりませんでした。
何もしなければ余命幾ばくも無いと言われ、そこから投薬による延命治療が始まりました。
普通にあげると薬だけ吐き出してしまうので、あの手この手を駆使しなんとか飲ませました。
徐々に進行していくので、薬の数や種類も少しずつ変わっていきました。 - たまにしかしていなかった咳の頻度が高くなり、ほぼ全ての時間をゼェゼェと肩で息していたのを見て妻が取り寄せてくれたのが酸素室でした。
ぐったりしていても酸素室でひと晩寝かせると翌日にはだいぶ復活していたりして、かなり効果は高かったです。
ただ、元気になると、狭いケージを嫌がってワオンワオンと怒っていました。 - お散歩はずっと嬉しそうにとことこ歩いていました。
心臓の負担を考えてあまり走らせないようにして、距離も時間も短くしましたが、それでも楽しそうに跳ねるように歩いて出かけていました。
その様子が変わったのが二日前。私とお散歩中に、突然動かなくなり虚空を見上げる場面が何度もありました。それでも最後まで歩ききりました。
しかしその翌日、上にも書いた通り、妻とお散歩中に動けなくなってしまいました。
それが最後のお散歩でした。 - 心臓病だから、最期はかなり苦しいのだと聞いていました。
少し前には安楽死についても動物病院に相談して、よほどひどかったら検討しようと言っていました。
しかし、バニラは最期まで大きく苦しむこと無く、とても、とても静かに最期を迎えました。 - ちゃんと私も最期まで看取れたし、私の腕の中で見送ることができました。
私がテレワークの日でなければ、数十分違って昼休みとズレていたら、死に目に会えなかったかもしれません。
最期までとても親孝行でした。 - 主のいなくなったバニラの部屋に祭壇を作り、綺麗なお花や大好きだったおやつをお供えしてあります。
苦しそうにしていた咳も、嘔吐も、もうしなくて済むようになりました。
きっと虹の橋で走り回っていることでしょう。 - 淋しかったらパパが行くまで待っててね。
お前は呼んでも来ないから、パパが見つけに行くよ。