ファラオ青島
青島は湾岸署へ続くいつもの道を歩いていた。
現場から呼び戻されて渋々帰るところだ。
青島 「あっ、もしもし萩原?
俺さあ今日行けなくなっちゃたんだよ。
夜勤明けだっていうのにさあ、また仕事入っちゃって・・・。
メンツ足りなかったら司馬に電話してみてよ。
あいつ確かオフのはずだし、たぶん大丈夫だと思うから・・・。
あ、そうそう高岡も呼べば来るんじゃない?
そうなんだよ、もう2日も徹夜なんだよ。
まいっちゃったよ、裏付け操作のあと、運転手だろ、その後なんだかんだあるわけよ。
また誘ってよ、今度は必ず行くからさ・・・・じゃまた。」
青島は携帯電話をコートのポケットに突っ込むと、
伸びをしながら眩しそうに片目で空を見上げた。
「さあ、帰って少し仮眠でもとるか・・・・・・・・・」そう呟くとまた歩きはじめた。
謎の男 「君ぃ〜、そこのモスグリーンのコート着てる兄さーん!」
青島 「俺? 俺っスか?」
謎の男 「そうそう、君!」
青島 「何んですか?」
謎の男 「君さあ、なかなかカッコイイじゃん!どう、モデルやってみる気ない?」
青島 「はぁ?」
謎の男 「今度の、CMのイメージに君がぴったりなんだよ。」
青島 「・・・・・・」
謎の男 「どう?」
青島 「・・・・・」
謎の男 「・・・・・」
青島 「それって、面白いですか〜?」
謎の男 「結構面白いと思うよ。」
青島 「わくわくします〜?」
謎の男 「わくわくすると思うよ。」
青島 「生きてるっ!て気がします〜?」
謎の男 「生きてるっ!って気がすると思うよ。」
青島 「燃えますっ?」
謎の男 「燃える!んじゃないかな。」
青島 「俺、や、やります!」
謎の男 「そうか、交渉成立だな!明日10時に迎えに来るからここで待ってて。」
そう言い残して謎の男は立ち去った。
次の朝、約束通りの時間に迎えの車が来た。
車の中で台本を手渡され、目を通すようにと言われた。
どうやら、舞台俳優の役のようだ。
車は、スタジオのようなところに到着した。
メイクをされて衣装を着せられて、驚いた。
青島 「え〜うそ〜」
こんなカツラがこれ程似合うなんて自分でも驚いた。
青島 「そうだ、セリフの練習しとこ。」
「だまれ〜。」( なんか違うよなあ。)
「ダマレ!」 (これも違う。)
「だまれーーーー。」 (これもちょっと違う。)
「黙れっ!」(よしこれでいこう!)
スタッフ 「本番でーーす。」
青島 「よし行くぞ!・・・・・・」
「青島くん」 「青島ぁ〜」 「青島くん!」 「先輩!」
青島 「黙れっ!」
真下 「先輩!起きて下さいよ。何やってんですか?課長がカンカンですよ!」
青島 「ん?・・う〜ん・・・Zzzzzzz・・・・・・・」
署長 「青島くん、黙れとはなんなんだい?」
「最近の若いモンは礼儀というものを知らんのかね。ねえ秋山くん」
秋山 「ごもっともで」
「袴田くん、ちゃんと注意しときなさいよ。」
袴田 「青島ぁっーーーーー!!」
青島 「ん〜〜・・ふにゃ〜 Zzzzzzz・・・・・・・」
すみれ 「湾岸署は今日も平和!」
【マーサさんよりコメント】
この小話は青島バージョンと、我がサイトのキャラ青司馬健太郎バージョンを、同時進行で書いたもので後者は近日中にFOOでUPされます。ご了承ください。
いや〜ネタを踊るに絞って書くのは難しいです。
絞りきれずに、地味リンクということにしちゃいました。(笑)
今日湾のネタ出し大変ですね。